長文駄文

2014年07月03日

一時代を築く選手と長期政権を築く選手の違い。

始めにこの考えは一つ目の質問での答え「展開を捉える判断スピード・対応力」などの諸々の力は衰えない、ということを前提に考えてみたいと思います。 力が衰える速度が違うのは当たり前すぎるので。

具体的な選手で見てみると、前者はSGで活躍し続ける松井繁選手。後者は同期で最年少SGVの記録を持ち、更にはSGV4の実績を持つが、約16年SGVがない服部幸男選手でしょうか。  
二人共未だにビッグネームですがなぜ実績で開きが生まれたのでしょうか。 

一つはルール改正への適応力でしょうか。ボートレースはルール改正が何度も行われているようで、昔のレース形体を動画などで見ると驚きます。進入はカオスです。前付けの応酬でビッグレースでの深い起こしは当たり前といった感じです。
それがモンキーターンという技術の導入によってなのか、現在は深い内側よりも外側からスピードを活かす戦法を選択する選手が多い傾向になっていきたようです。現在では昔のような進入合戦のほうが見る機会が少ないです。
そんな進入合戦の時代も戦ってきた松井繁選手ですが、現在の枠なり進入においても松井選手の適応力の高さは感じます。自身が動くのは5・6号艇の時が中心ですし、4カドはすんなり受け入れる印象。そして近況の江戸川周年での優出や、尼崎周年最終日の6コースまくり差しを見ると、スピード戦でも一流の域。現在のスタイルで見事に適応しています。

更には二年前のペラ制度変更。各自選手が用意していたペラを廃止し、各場が用意したモノを使用する事となりました。これは大変革だったと思います。しかしながらもこの制度が導入されようとも松井繁選手が賞金王出場を逃すことはありませんでした。

このように近年だけ見ていても松井繁選手の適応力の高さを感じます。もちろん松井繁選手は特別な域に達している選手です。それに今村豊選手も同様のレベルに達していると思います。こうして各時代に適応し続ける者が長期政権を築き、適応できない者は一時代を築き淘汰されてしまうのではないでしょうか。

そして今回のペラ制度を期に再浮上してきた選手も見受けられるようで、代表格は太田和美選手。SGは2005年のダービー以来勝ちがありませんでした。まぁG1は毎年のように勝っているのですが。ペラ制度変更後のグランドチャンピオン二連覇は記憶に新しいです。なので私は強い怪物くんしか知りません。

それと近況絶好調の菊地孝平選手もその再浮上組の一人なのかもしれません。5年ぶりのSG制覇のみならず、SG二連続優勝の偉業。それまでのSGでの低迷ぶりから菊地選手はピークが過ぎた選手だと思っていました。しかし私の読みは見当違いだったようです。これからも活躍が楽しみです。

松井選手の比較対照で選んだ服部幸男選手も復調に見えるんですが、優出止まりなのが気になります。勝率が6点台なのも全盛期と比べると劣るのではないでしょうか。服部選手には静岡の大将としてあとSGV2位してほしいです。

ペラ制度に沈んだ選手で言えば今垣光太郎選手。ペラ制度が変わり、フライングの影響でB2に落ちてからは一般戦でもイマイチな成績となっています。年齢も松井繁選手と同世代ですが成績に開きが出始めています。こうしたことから今垣選手は今回のペラ制度変更についていけていない代表格なのかもしれません。しかし2014笹川賞優出が北陸の艇王が復活する前触れであると信じたいです。

話は逸れますが、私がずーっと期待している選手。それは赤岩善生選手。整備巧者と言われ常にSGでも優勝候補に挙げられてきたと思うのですが、賞金王シリーズ戦以外SGは優勝なし。正直シリーズ戦はSGに認めてもらえないでしょう。井口佳典選手も篠崎元志選手をシリーズ戦優勝のことでからかっていたし。とにかく赤岩選手は私がボートを始めて、一番最初に強いと知った選手なのです。むしろ最初の一ヶ月くらいは赤岩選手が最強なのだろうと思っていました。その選手がペラ制度が変わったせいなのか、現在は明らかに落ち目です。最近は舟券でも信用できないほどに。このまま消え去ってしまうのでしょうか。衰えではなく、まだ適応しきれていないと信じたい。なんとかもう一花咲かせて欲しいです。

そしてようやく二つ目の要素なのですが、これは完全に願望込みの持論で、これから検証できるのだと思います。それは実力があるにも関わらず、若い時(特に20代)から内を取るような選手は自ら伸びしろを消してしまっているのではないか、ということです。特によく見られるパターンが一般戦などで明らかな格下相手に、外枠から内コースを取る行為。
この行為はG1やSGなどで戦うためには一切役に立たないように思えます。一般戦の時から外枠で得点を取れずに、若手が外に押し出されがち、相手も更に強力になるG1やSGで得点が取れるのでしょうか。
せめてスピードに自信があるうちは枠なりで戦う方が、後につながると思います。限界を感じてから進入争いを考えればいいのではないでしょうか。その時点の結果よりも後のためにスピードを追求して行った方が選手寿命が伸び、能力の上積みがあると私は信じたいです。

松井繁選手や今村豊選手がどのようなスタイルで20代の時に戦っていたのかは残念ながら知りません。しかしこれからは現在の若手ホープ達がどのようにして成長していくのか観察することができるので非常に興味深いです。
 
というわけで長くなってしまったのですがまとめです。

長期政権を築くには「各時代への適応力」と「若い時は枠なりで頑張る」これが重要、と現時点の私は考えています。もちろんこれ以外の要素もあるでしょう。松井選手が顕著に見せる決定力の違いも何か関係があるのかもしれません。それらを発見できる目を肥やすことができるよう、日々ボートを凝視し楽しみたいと思います。



2014年07月02日

今回はコメントで興味深い疑問を2つ投げかけていただいたので、それに自分なりの考えを書かしてもらいました。 

一つ目の疑問「SG優勝戦で見られる常勝選手と一発屋選手の違い。」 

 今回のグランドチャンピオンでそれを当てはめてみると、その節強い選手はSG初戴冠を狙った深川真二選手で、いつも強い選手はSG6年連続優勝を狙った瓜生正義選手となるのでしょうか。

同じA1級であるこの二人の違いは推測ですが、「展開を捉える視野の広さ・判断スピード・対応力」なのかなと思っています。
 
判断スピードでいうと、SGなどの頂上決戦でA1級の猛者たちが我先にとひしめくターンマーク際では、艇数が同じながらも一般戦とは「時間の猶予」が違うのかなと。
判断遅れが一般戦では0.5秒許されるとして、SGでは0.1秒みたいな感じでしょうか。瓜生選手などは常に0.1秒判断で、深川選手は0.2秒判断であると。それが今回は0.2秒でも許される展開が続き、たまたま勝ち上がれたのかなと。これは各選手の才能に依存してしまうのでしょうか。

そして展開対応力。1号艇があれして、3号艇がこうして、4号艇があぁなったら、自分はこう攻める。というパターンに瓜生選手は10種類に対応できるが、深川選手は9種類までにしか対応できない。
これが一般戦では5種類で十分だが、SGでは10種類を要するみたいなことでしょうか。これも持って生まれた才能なのかもしれませんが、経験値に依存し対応力は増えていくような気がします。なので30代半ばの選手が強いのかなと。
 
ターンスピードの違いも考えましたが、松井繁選手は明らかに桐生順平選手や秋山直之選手にターンスピードが劣ると思いますが、知っての通りの活躍です。他にも中島孝平選手・辻栄蔵選手・井口佳典選手などもA1級では特筆すべきターンスピードは持っていない感じですが、SGなどでは安定した力を発揮します。やはり上り詰めると外からは見えない所に違いがあるのかなと私は思っています。むしろターンスピードだけでは限界が来てしまうのかもしれません。
 
スタート力を考えると、スタート屋と言われる選手もSGクラスの戦いになると影を潜めがちです。上のレベルではスタートだけで突き抜けることは難しいのかもしれません。ということでスタート力もある程度あればよさそうです。近況大活躍のスタート屋である菊地孝平選手が異例の活躍なのかも。というよりもプラスαが加わったのでしょうか。
 
松井繁選手は山口剛選手に「SGは二回目を勝ってこそ本物。」というようなことを言ったのは有名です。SG1勝するチャンスは能力が足りてなくても巡ってくるのかもしれません。
 
以上のことから私はSGクラスで常に強い選手は展開の乱高下に打ち勝てる選手、節間活躍する選手は展開に左右された結果、たまたま優勝戦に辿り着いた選手であると考えています。当たり前の答えになってしまいましたが、ターンスピードとスタート力ではないと思っています。

けれども現在の瓜生正義選手と池田浩二選手には展開力に加えてターンスピードとスタート力が備わっているように思えますが・・・。

次回は2つめの疑問「一時期活躍する選手とずっと活躍し続ける選手の違い。」を考えてみます。


2013年10月09日

本日は住之江G1準優勝戦が行われました。
注目したのは準優1つ目の9レース。応援していた飯島昌弘選手のイン戦です。ここで動いてきたのは4号艇の松井繁選手。最近4コースではそのままダッシュ戦を取るパターンが多いので無理して前付けに来るとは思っていませんでした。
しかし予選で得た枠番を譲る気はなかった2号艇の興津藍選手と3号艇の川北浩貴選手が進入を許さず抵抗します。その結果内寄りはかなり深い起こし位置となってしまいました。そのことをまるで予期していたかのように6号艇の服部幸男選手がすんなり6コース進入を受け入れていたことに経験値の深さを感じさせられました。
実際カドに構えるのはあの瓜生正義選手。内寄りは起こしが深くなればなるほど不利になるのは一目瞭然で、瓜生選手の外隣というのはかなりの可能性を感じさせました。正しい選択をしたのは服部選手のみかと思われた次の瞬間、松井選手が回り直し。
深い4コースを捨て、大外の6コースへ。松井選手はある程度この戦法をレース前から考えていたのでしょうか。すんなり入れたらそのままで、深くなったら回り直し。この戦法の捉え方は意見が分かれそうですが、私はこのレースに限っては松井選手を支持します。前付け肯定派ではないですが。
それらの動きに気合が入ったのか、または内寄りが深くて好機を感じたのか要望通り瓜生選手は0.01のタッチスタートでマクリを決め、それについて行きたい服部選手と松井選手でしたが、上手く間隙を縫うことができたのは回り直した松井選手でした。結果このレースからは瓜生選手と松井選手が優勝戦に進みました。 
10Rでは井口佳典選手がイン逃げを決め、地元の石野貴之選手が道中2番手をキープしたかと思われたのですが、コーナーの立ち上がりでは艇が暴れ、そこを3番手だった魚谷智之選手に逆転されてしまいました。 チルトの影響がでたのでしょうか。
最後の11Rではポイントリーダーの湯川浩司選手がイン逃げを決め、2番手には1周1Mでゴチャついた所を冷静に最内差しを決めてみせた馬場貴也選手が優勝戦へと駒を進めました。 
今日はなりふり構わず勝利への執念を見せた松井選手。明日の優勝戦では5号艇からどんな戦いを見せてくれるのでしょうか。 頑張れ瓜生選手!

2013年10月07日

本日は江戸川G2優勝戦と住之江G1二日目が行われました。

江戸川では濱野谷憲吾選手が東都のエースの本領発揮。1号艇からトップスタートで堂々のイン逃げで優勝。これを機に大舞台での活躍が渇望されます。私もリアルタイムでSGでの活躍を見たい選手の一人です。 

住之江G1では個人的にとても残念なレースがありました。それは11Rで篠崎仁志選手が1号艇でインコースから31連勝に挑んだレースです。この一戦はBSボート中継でも記録が取り沙汰されるレースでした。
そんな注目の中レースはスタート。するとピット離れで4号艇の服部幸男選手が出遅れます。この瞬間、私のような素人でも服部選手は回りこんで前付けに来ることは安易に予想出来ました。
 これは仁志選手にとっては難しいスタートになるなと思ったのですが、すんなりとインコースを服部選手が奪ってしまったのです。これには愕然、まさかこうも簡単にインを獲られてしまうなんて。
仁志選手は油断していたように見えました。下手すると4号艇がピット離れを遅れたことに気付かずに待機行動に入ったように見えました。
気付いた時には既に遅く、先にしっかり4号艇の動きに気が付いていた松井繁選手と寺田祥選手が抵抗姿勢で艇を動かしていて、仁志選手は抵抗動作にすら入れなくなっていました。
そして何も出来ないまま3コースへ。服部選手はさほど深くなることなくインコースをゲット。2コースに松井選手。そして全艇スタートへ向けスピードを加速させていきます。
まだこの時まで仁志選手が意地のスタート攻勢を仕掛けるかもと思いましたが、0.17の平凡スタート。内側の二人にまで出遅れています。 正直最悪だと思いました。結果4着でレース終了。超消化不良なレースでした。

私の考えでは、動きに気づいた時点で遅かろうと仁志選手には待機行動違反覚悟でインコースを守りぬいて欲しかったです。そして深い進入になり、スタートが遅れて同じ結果になろうとも、ファンが託したインコースへの期待に応えるべきだったと思います。
ボートレースにとってインコースとはボート界が長い年月をかけて生み出した、ボートレース独自の魅力であり芸術だと思っています。
その大切なインを簡単に奪われていしまうことは相当数のファンを失望させてしまう不義な行為だと思います。奪った服部選手は失敗を補って有り余る見事な経験と判断力でした。

とにかく、久々にこんなに消化不良なレースを見てしまいました。残念。

2013年10月02日

本日から江戸川でG2が開幕しましたね。
しかし、見ていると一流レーサーが四苦八苦する水面で、レースの安定性には欠けますよね。 
投票締め切り時間もいつも通り遅延していきますし。なんか他の場とは明らかに種目が違うように見えてしまいます。けれど、そんな江戸川にも良い所はたくさんあります。

その1、枠なり進入。私は枠なり進入で強い選手こそ、真のチャンピオンだと思っています。予想が立てやすいし、展示と違うじゃないか、なんてこともありません。 枠なり進入の割に1号艇が弱いのも、江戸川の魅力?

その2、メルマガに登録するとプレゼント企画が盛りだくさん。これはファンとしてはとても嬉しいです。特製のクリアファイルなんて、ほぼ全員にプレゼントしてるんじゃないかという勢い。私も頻繁に頂いております。こんなにメルマガ会員にサービスが良い場は他にはありません。

その3、石渡鉄兵選手が強い。これは私がファンなだけです。 

そんなところでしょうか。あと江戸川にお近くの方、今週の日曜10月6日は場内ビールが100円だった気がします。 とにかく、メルマガプレゼントはすごく良い確率でゲットできるので、メルマガ会員はお得ですよ。まぁ皆さんご存知かな。
今日は須藤博倫選手が前半6レース1周2Mでかっこいい旋回をしていたように見えました。 逆転されちゃったんですけどね。
明日も良いレースに期待しましょう。レース遅延がなんとかならないかな~。 

ギャラリー
  • 第63回ボートレースダービー(瓜生正義)
  • 第61回ボートレースメモリアル 優勝戦
  • 第61回ボートレースメモリアル 準優勝戦
  • 第61回ボートレースメモリアル 準優勝戦
  • 第61回ボートレースメモリアル 準優勝戦
  • お盆を利用して・・・
  • お盆を利用して・・・
  • お盆を利用して・・・
  • お盆を利用して・・・
スポンサードリンク
アクセスカウンター
  • 累計:

2011年秋からボートレースにハマってます。新参者です。ボートとラジオと海外ドラマによって体が構成されています。自分の目から見えるボートの世界を呟きます。
カテゴリー